
損害賠償額算定の新ホフマン方式とは
{「新ホフマン方式」は、交通事故などで被害者が亡くなったり、後遺症が残ったりした場合に、加害者が支払うべき賠償金の額を計算する方法の一つです。
交通事故で被害者が亡くなったり、重い後遺症が残った場合、本来であれば、その方が将来にわたって得られたであろう収入が得られなくなってしまいます。
この「新ホフマン方式」は、将来被害者が得られたであろう収入を、現在の価値に置き換えて計算する方法です。
例えば、将来10年間にわたって毎年500万円の収入があったはずの人が、事故によって亡くなってしまったとします。この場合、単純に考えると、500万円 × 10年間 = 5,000万円が損害賠償額となります。
しかし、お金というのは、時間の経過とともに価値が変わります。10年後に受け取る500万円と、今すぐに受け取る500万円では、今の500万円の方が価値が高いと言えます。
そこで、「新ホフマン方式」では、将来受け取るはずだったお金を、現在の価値に割り引いて計算するのです。具体的には、一定の利率を用いて、将来の収入を現在の価値に換算します。
この計算方法を用いることで、将来にわたって受け取るはずだった収入を、今、一度に受け取る場合、いくらになるのかを計算することができます。