
意外と知らない? 源泉徴収の仕組み
毎月の給与明細には、給与額以外にも様々な項目が記載されています。「源泉徴収税額」という項目もその一つです。馴染みの薄い言葉かもしれませんが、これは私たちが納める所得税と深く関わっています。
所得税とは、1年間の収入に対してかかる税金のことです。通常、税金は自ら税務署に納付する必要がありますが、所得税の一部は給与の支払者が代わりに納めています。これを源泉徴収と呼びます。
つまり、私たちが毎月受け取る給与は、すでに源泉徴収された後の金額、すなわち所得税が差し引かれた金額なのです。源泉徴収は、私たちが自力で多額の所得税を一括納付する負担を軽減するための仕組みと言えるでしょう。
ただし、源泉徴収されるのは所得税の一部です。そのため、年末調整や確定申告を通じて、所得税の精算を行う必要があります。年末調整や確定申告では、年間の所得に応じて追加納付や還付が行われます。
給与明細の「源泉徴収税額」は、自分が毎月いくら所得税を納めているのかを知るための重要な指標です。給与明細の内容をきちんと確認し、自分の収入と税金について理解を深めていきましょう。