
厚生年金と定時決定:知っておきたい基礎知識
{「定時決定」とは、従業員の厚生年金保険料を計算する上で欠かせない制度です。
厚生年金保険料は、毎月の給与を基に算出される「標準報酬月額」を元に決められます。
標準報酬月額は、給与の変動にかかわらず、毎年4月から翌年3月までの一年間固定されます。しかし、昇給や賞与などがあると、実際の給与と標準報酬月額との間に差が生じることがあります。
例えば、4月に昇給があった場合、昇給後の給与は高くなりますが、標準報酬月額は3月時点の給与を基に計算されているため、実際の給与よりも低くなってしまいます。
このような場合に、より実態に即した標準報酬月額を決定するため、厚生労働大臣が毎年行う見直しが「定時決定」です。
定時決定は、毎年7月に行われ、9月分から翌年8月分までの標準報酬月額が改定されます。
定時決定によって標準報酬月額が改定されると、それに伴い厚生年金保険料も変更になります。