
高潮による被害と備え
- 高潮とは
-# 高潮とは
高潮は、台風や発達した低気圧が海上に接近すると発生する現象です。 これらの気象現象の影響で、通常よりも海水面が異常に上昇し、沿岸地域に海水が流れ込むことを指します。 高潮の主な原因は、気圧の変化による「吸い上げ効果」と、風による「吹き寄せ効果」の二つです。
吸い上げ効果は、低気圧の中心が海上に近づくと発生します。 低気圧の中心は周囲よりも気圧が低いため、海水面は気圧の低い方向へ引っ張られます。 まるでストローでジュースを吸い上げるように、海水面が持ち上げられることから「吸い上げ効果」と呼ばれます。
一方、吹き寄せ効果は、強い風が長時間海面を吹き続けることで発生します。 台風や発達した低気圧に伴う強風は、海水を海岸に向かって押し寄せます。 この時、海岸に海水が溜まることで、更に海水面の上昇を招きます。
高潮は、吸い上げ効果と吹き寄せ効果の両方が重なることで、時には数メートルも海水面が上昇することがあります。 高潮による被害は、浸水にとどまりません。 高潮と高波が重なることで、防波堤の決壊や家屋の倒壊など、甚大な被害をもたらす可能性もあります。