
核家族化で変わる家族のかたち
- 家族形態の変化
近年、日本では家族の姿が大きく様変わりしています。一昔前までは、祖父母、両親、子どもたちが一つ屋根の下に暮らす、いわゆる大家族が主流でした。しかし、現代では、夫婦と結婚していない子どもだけで構成される「核家族」と呼ばれる形態が増加し、家族のあり方は大きく変化しています。
この変化の背景には、さまざまな要因が考えられます。まず挙げられるのは、都市部への人口集中です。地方から都市部へ仕事を求めて移り住む人が増える中で、核家族化が進行しました。また、ライフスタイルの多様化も大きな要因の一つと言えるでしょう。従来の固定観念にとらわれず、個人個人が自分らしい生き方や働き方を追求するようになり、結婚や出産に対する価値観も多様化しています。その結果、結婚しない選択をする人や、子どもを持たない夫婦も増え、家族の形態はかつてないほど多様化しているのです。
さらに、少子高齢化の影響も見過ごせません。晩婚化や未婚化が進み、出生率が低下する一方で、平均寿命は延び続けています。そのため、高齢の夫婦のみの世帯や、一人暮らしの高齢者世帯が増加しています。
このように、家族のかたちは社会の変化や人々の価値観の変化を映し出す鏡と言えます。家族のあり方は今後もさらに多様化していくと考えられ、それぞれの家族のニーズに合わせた住環境や社会制度の整備が求められています。