
保険金の基礎知識:実損填補とは?
- 損害保険と実損填補
私たちは、日常生活の中で、いつ、どんな時に、事故や災害に巻き込まれるか分かりません。
大切な家財を失ってしまう火災、交通事故による怪我や車の破損など、予期せぬ出来事は、経済的な損失をもたらす可能性があります。
こうした不測の事態に備えるための心強い味方が、損害保険です。
損害保険には、火災保険や自動車保険など、様々な種類が存在し、私たちが抱える多様なリスクに対応できるよう設計されています。
例えば、火災保険に加入していれば、火災によって自宅や家財が損害を受けた際に、保険金を受け取ることができます。
また、自動車保険では、交通事故を起こしてしまった場合、相手への賠償金や自身の怪我の治療費などを補償してもらうことができます。
このように、損害保険は、経済的な損失をカバーすることで、私たちが安心して日常生活を送るための支えとなっています。
損害保険において、保険金が支払われる際、重要な原則となるのが「実損填補の原則」です。
これは、実際に被った損害の範囲内でのみ保険金が支払われるという原則です。
例えば、100万円の家財が火災で全焼した場合、火災保険で受け取れる保険金は、原則として100万円までとなります。
これは、保険によって利益を得ることを防ぎ、保険本来の目的である「損害からの回復」を重視するためです。
実損填補の原則は、保険金詐欺を防ぎ、保険制度の健全性を保つ上でも重要な役割を担っています。