
相続のリスクヘッジ!限定承認のススメ
- 限定承認とは
-# 限定承認とは
人が亡くなると、その人が残した財産(預貯金や不動産などのプラスの財産)と借金(住宅ローンや未払金などのマイナスの財産)は、相続人と呼ばれる人に引き継がれます。この手続きを相続と言いますが、相続する財産よりも借金のほうが多い場合、相続人は多額の借金を背負うことになってしまいます。このような事態を防ぐために、民法には「限定承認」という制度が設けられています。
限定承認とは、亡くなった方の財産のプラスとマイナスを全て把握する前に、相続をするかどうかを決めることができる制度です。相続人は、プラスの財産とマイナスの財産の調査を行い、その結果に基づいて相続するか放棄するかを選択することができます。
もし、相続する財産よりも借金のほうが多い場合でも、限定承認をすれば、相続した財産の範囲内だけで借金を返済すればよいと決めることができます。つまり、自分の財産を減らしてまで、亡くなった方の借金を返済する必要がないということです。
限定承認は、相続人が自己の財産を守るための有効な手段となります。ただし、限定承認の手続きには期限や方法などが定められていますので、専門家である弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。