
保険金額を決める「約定付保割合」とは?
- 約定付保割合とは
「約定付保割合」とは、建物や設備などの保険対象の評価額に対して、実際に保険をかける金額の割合を決めるものです。
火災保険などの財産保険において、「価額協定保険特約」を付加する場合によく用いられます。この特約は、あらかじめ保険会社と保険契約者が合意した評価額に基づいて保険金が支払われるというものです。
例えば、新築で購入した建物の価値が経年劣化によって減少した場合でも、再調達価格(同じものを再建するために必要な金額)を基準とした評価額で保険金が支払われるため、安心して保険に加入することができます。
この約定付保割合は、保険料の負担額に直接影響を与えます。評価額が2,000万円の建物に対して、約定付保割合を80%に設定した場合、保険金額は1,600万円となり、保険料もその金額を元に算出されます。もし、約定付保割合を100%に設定すれば、保険金額は評価額と同額の2,000万円となり、保険料は高くなりますが、その一方で、万が一の火災発生時に受け取れる保険金も高くなります。
約定付保割合は、保険料と保険金のバランスを考慮しながら、自身の経済状況やリスク許容度に合わせて適切に設定することが重要です。